大腸がん
大腸がんは、近年日本人に急激に増加しつつあるがんである。決して予後の悪いがんではないが、大腸がんは検査がやや複雑で、早期発見が難しいとされている。大腸がんは初期にはほとんど無症状だが、がんが進行するにつれて下痢と便秘を交互に繰り返すようになったり、排便時に出血したりするようになる。
ところが、この大腸がんのサインを「痔」と勘違いしたり、あるいは“肛門の検診”ということで病院に行くのをいやがったりしているうちに、早期発見・早期治療のチャンスを失うケースが少なくない。
大腸がんは、早期に発見すれば完治できる率が高いので、血便を見たら、「痔だろう」と安直に判断せず、一度きちんと診察してもらうようにしよう。
大腸がんの原因
大腸がんが近年急増しつつある背景には、食生活の変化があると考えられている。この数十年の間に、日本人の食生活は、かつての低脂肪で食物繊維の多い“和食”から、欧米型の高脂肪・低食物繊維の食事へとシフトしてきた。
しかし、脂肪の多い食品を摂取すると、腸内で胆汁酸や腸内細菌の働きにより発がん物質が発生する。この発がん物質が、大腸がんの原因の一つではないかと考えられている。
また、食物繊維の不足も、大腸がんの増加と深い関係があるといわれている。世界保健機関(WHO)に所属する国際がん研究機関の調査によると、食物繊維の摂取量が高いグループは、低いグループ と比べて、大腸がんの発生リスクが25%低かったという。
脂肪を控え目にし、食物繊維を多くとることで、大腸がんの予防に努めたいものである。
大腸がんの予防方法
大腸がん(大腸癌)の症状は、“がん”が発生する頃には全くない。ポリープ状になると、その表面から出血があるが、ごくわずかなために、自覚症状はほとんどないのだ。定期健診などで便の潜血(肉眼的にわからない出血)反応を調べて、便の中に血液が混じっていることで精密検査を受けてはじめて大腸がん(大腸癌)が発見されることが多いようだ。
大腸がん(大腸癌)がだんだん進行すると、便の中に血が混じっていることに気づいたり、排便の習慣が変化(便秘傾向がひどくなったり、便秘や下痢が交替におこるなど)する。
肛門近くにできた直腸がんや肛門がんでは、肛門からの出血に気づいたり、便が細くなったり、排便困難(力んでも便が出にくい)などの症状がでる。
さらに、進行すると、”大腸がん(大腸癌)“が大腸の中で著しく大きく発育するために、腸閉塞症状をきたし、腹部膨満感(腹が張る)、嘔気、嘔吐などの症状がでる。
結腸がんでは、しばしば、腹部に”しこり“を触れることもあり、直腸がんでは、便が少しづつしかでない、何回もトイレに行くなどの症状が出現する。
大腸がん(大腸癌)の重要な危険信号は出血だが、“がん”が早期なのか、進行しているかを区別することは困難。
大腸がん(大腸癌)を早期に発見するためには、自覚症状が無い時に、定期的に検査を受けることが重要。
家族や親戚の中に大腸がん(大腸癌)に罹った方がいる場合には、遺伝要因で特に注意して検査を受けたほうがいい。